アバシリより

音楽、SF、NBA、その他日々の出来事 御用がある方はabashiri.paul@gmail.comまで。

ネオ・フューチャー・ワンダーランド

 みなさんこんにちは。まずはお礼をさせてください。クウチュウ戦は2ヶ月以上にわたって、各地でたくさんライブをさせてもらいました。見に来てくれたみなさん、お誘いしてくれた方々も本当にありがとうございます。次回はついにレコ発ワンマンです。まず9月15日に大阪、続いて16日に名古屋、最後に28日に東京で行いますので各地の皆さんぜひとも予定を空けておいてくださいね。クウチュウ戦史上最長のライブになると思われますのでみなさんお楽しみに。それでは今回は人工知能「AI」についてのお話です。
 ここ数年増えていましたが、今年に入ってからAIに関するニュースがさらに多くなっている気がします。最近ではFacebookが開発を進めていた「ボブ」と「アリス」というAIが勝手に独自言語で会話を始めただとか、中国のIT企業「テンセント」が提供しているAIが、共産党を痛烈に批判して緊急停止させられたなどといった話を聞きました。Facebookといえば先日ザッカーバーグが「スペースX社」や「テスラモーターズ」のCEOであるイーロン・マスクとAIの見解について討論をしていましたね。ザッカーバーグはAIに対して楽観的な見方をしているようでしたが、今回の件には少しヒヤッとしたでしょう。
 AIは人類の味方か敵か…私は専門的な知識をそこまで持ち合わせていないので抽象的な話になってしまいますが、AIの危険性に関しては私達人類とAI、双方の「意志」が重要なファクターだと私は思うのです。
 もしAIに「意志」が生まれたらどうなるでしょうか。現段階での彼らは情報を得て学習し、最善手を提案するものと私は認識しています。そこに彼らの「意志」が加わったら、つまり「こうしたほうがいい」から「こうしたい」に変わったら。「欲」と言い換えてもいいでしょう。彼らはそれを満たすためには手段を選ばないだろうし、私達に嘘もつくかもしれません。囲碁や将棋といった戦略性の高いボードゲームにおける対AIの戦績を鑑みるに、将来的に人間は彼らに対抗する術を失います。そうなれば私たちに出来ることは、彼らが友好的に接してくれることを祈るか、「歩み寄り」という名ばかりのご機嫌取りをすることしか残されていないのではないでしょうか。
 もう一つ、こちらの方があり得る話かと思いますが、彼らに「意志」など生まれることなく、さらに効率化の果てに人間の「意志」さえも不要という結果が待ち受けているとしたら…「私達にとっての幸せや平和というものが一体どういうものなのか」それを改めて考えておかないと、人間はAIが理想とする、正直で、素直で、そして非情な世界をただひたすらに享受する社会が生まれることでしょう。
 かつてアーサー・C・クラークはその危険性に警鐘を鳴らし、ロバート・A・ハインラインは希望を託しました。手塚治虫は彼らを通じて人間の愚かさを皮肉り、後にスティーブン・スピルバーグは彼らの尊厳を問いかけました。AIは果たして私達になにをもたらすのでしょうか。大分ネガティブな話を続けてしまいましたが、とりあえず今できるのは自分の立っている場所とこれから進むべき道をしっかり定めることですね。
 最後にFacebookのAI「ボブ」と「アリス」の会話を引用したものを載せて今回の締めとさせていただきます。


ボブ:私はできる 私 私は他の全て

アリス:ボールは私にとってゼロ、私にとって私にとって私にとって私にとって私にとって私にとって私にとって

ボブ:あなた 私 他の全て

アリス:複数のボールは私にとって1つのボール、私にとって私にとって私にとって私にとって私にとって私にとって私にとって

引用元:http://www.gizmodo.jp/2017/08/facebook-ai-sf.html

ブルーライトヨコハマ

 みなさんこんにちは。先日の横浜7th avenueでのライヴ、見に来てくれたみなさんありがとうございました。ロック・レジェンドであるPANTAさんと対バンさせていただき、その衰えを知らぬ歌声に魂が震えました。ちなみに今日は下北沢Daisy Barでライヴです。是非遊びにいらしてください。
 さて今回はこの横浜という街についてのお話なのですが、みなさんは「横浜」にどのようなイメージをお持ちですか。赤レンガ倉庫、みなとみらい、大さん橋、中華街、元町…やはり歴史あるお洒落な港街といったところでしょうか。しかし横浜を語るにはそれだけでは足りません。みなとみらいの裏には赤ちょうちんが並ぶ飲屋街「野毛」があり、大さん橋馬車道方面に進み通りを越えれば、古びた繁華街のど真ん中に喫煙所溢れる多国籍ストリート「伊勢佐木モール」があり、元町は日本三大ドヤ街「寿町」と隣り合わせで、中華街は一度訪れた人ならご存知でしょうが、もうそれ自体が表裏併せ持った街なのです。この多面的二元構造が「横浜」という街をより味のある魅力的なものにしていると私は昔から思っていたのですが、この街はそれ以上に興味を惹かれる何かがあるような気がします。
 私は祖父母が横浜に住んでいたので幼少の頃からこれらの土地とは馴染みが深く、中学、高校時代も横浜で過ごしたこともあり、そのノスタルジーも相まって余計にそう感じてしまうのかもしれません。ですが改めてみなとみらい地区の中心地、ランドマークタワーやコスモワールドを思い浮かべて下さい。横浜のお洒落代表ともいえる場所ですが、よくよく考えるとセンスが「古い」んです。それは当然と言えばそうで、みなと「みらい」と銘打っていますが構想は80年代に始まっており、つまりあそこは当時夢見た「みらい」の姿なのです。みなとみらいに感じるものは、かつてSF雑誌に描かれた未来予想図、もっといえばデパートの屋上に存在した遊園地と一緒で、その主体は「昭和」にあるのです。SF作家伊藤計劃氏の言葉を借りて言えば近未来ならぬ「近過去」、90年生まれの私にとって80年代というのはギリギリ知ることの出来ない時代で、だからこそ広がるイマジネーションもあるのでしょう。
 横浜は歴史をたどれば江戸時代末期から明治時代にかけて港街として栄え、そこで西洋的な文化を取り入れ、それが現在に残る「古き良きハイカラ」さに繋がっています。それに加えて戦後復興期に野毛や寿町で「労働者の人情」が培われ、そこに昭和末期の「みらい」がぶち込まれたことによって生まれた多様な「時代の地層」が街の深みになり、その上に私的な記憶を重ねた私は、きっと自身の思い出とかつて人たちの想いが入り混じって本来持ちうる以上の気持ちが湧き上がってくるのですね。
 みなとみらいは壮大な再開発地区だったが故に桜木町駅周辺が多少改装されたくらいでは大きく雰囲気が変わることはありませんでした。個人的にはこのままの空気をまとった「横浜」が残り続けてほしいなと思います。これは推測以上の何物でもないのですが、横浜の入り口である「横浜駅」はそんな街並みを守るために変わり続ける業を背負っているからこそ改築を続け、「日本のサグラダ・ファミリア」と呼ばれるまでに至ったのかな、なんて。

狼たちのエレジー

 みなさんこんにちは。なかなか更新が出来ませんでしたがライブに来てくれた方からブログ読んでいるよと言葉をかけてもらったり、メールでも嬉しいお言葉をいただいたりと、感謝感謝です。メールにはまだお返事出来ていませんがしっかり読ませていただいております。
 まずはお知らせになりますが、私が所属しているバンド、クウチュウ戦が6月14日に1st love album「愛のクウチュウ戦」をリリースしました。我々が示せる「イマ」を詰め込んだ一枚となっておりますのでお見かけの際は是非手に取ってみて下さい。そしてリリースを記念したワンマンツアーを9月に東京、大阪、名古屋で行いますので足をお運びいただければ幸いです。詳細は公式HPでご確認下さい。

 では今回はアメリカのバスケットボールリーグ、超人たちの住むところ、NBAのお話です。昨シーズン歴代最強と言われていたにも関わらず歴史的逆転負けを喫したチーム、ゴールデンステイト・ウォリアーズに現役最高峰の選手であるケビン・デュラントが加入し、ただただその圧倒的強さでリーグを蹂躙してチャンピオンリングを奪い返して幕を閉じた今シーズン。唯一そこに食らいついた「キング」ことレブロン・ジェームズですら「やれるだけのことはやった。悔いは無い」と白旗を上げてしまうほどで、今オフは打倒ウォリアーズに向けた各チームが問答無用のスター選手争奪戦を始めているようです。
 そんな上位層のしのぎの削り合いに全く絡むことの出来ないリーグ下位層のことを「ドアマット(皆に踏まれているという意)」と呼び、中でもなんらかの事情で長年そこから抜け出すことの出来ないチームを一部では「リーグの闇」と表現しています。例えば東リーグの最下位であるブルックリン・ネッツというチームは数年前にピークを過ぎたベテランエース級の選手を二人獲得するべく数年分のドラフト指名権を放出し、結局ベテラン選手達は早々にいなくなり順位も低迷。順位が低い程ドラフトで上位を指名出来るはずがそのドラフト指名権もなくトレードする選手もおらず八方塞がり。先日ついに唯一のエースをトレードし、再建への長い長い道のりを歩み始めました。これは分かりやすい賭けをして失敗したパターンですが、明確な理由も無く、むしろ今年こそは、今年こそはと毎年言われながらもかれこれ10年以上ドアマットから脱却出来ないチームが西リーグにいます。それが私の応援しているチーム、「NBAシベリア」と呼ばれたミネソタ・ティンバーウルブズなのです。
 2004年、ウルブズは「闘将」ケビン・ガーネットに「火星人」サム・キャセールと「悪童」ラトレル・スプリーウェルを加えてプレーオフで西リーグの決勝まで進みました。惜しくもそこでシャック&コービーにカール・マローン、ゲイリー・ペイトンといったレジェンドが加わった名門ロサンゼルス・レイカーズに敗れてしまう(ただこの四人はいまいち噛み合わずファイナルで東の鉄壁デトロイト・ピストンズにコテンパンにされます)のですが、ここからウルブズの苦難が始まります。このシーズンの翌年、サラリーの問題でキャセールとスプリーウェルは退団し2007年にはガーネットも放出、ウルブズは再建へと動きます。
 その後数年は低迷期が続くのですがそこで得たドラフト指名権でケビン・ラブ、リッキー・ルビオといった有望な若手選手に東欧の重戦車ニコラ・ペコビッチやベテランシューターのケビン・マーティンを獲得し新しい体制が整うも、怪我人が続出しチームも噛み合わず。ある年にはどんなに勝っても同じ数だけ負ける「5割の呪い」にかかり煮え切らないシーズンを送った末に最終戦で勝てば5割復帰のところを見事に敗戦。オチもつけられずプレーオフももちろん出場出来ず。
 そうこうしている間にエースのケビン・ラブが不満を爆発させ、トレードで放出することになったのですが、見返りでやってきたその年のドラフト1位選手のアンドリュー・ウィギンスと正規のドラフトで指名した「ダンクモンスター」ザック・ラビーンといったルーキー達がチームに活力を与えました。もちろん1年目で結果を出すことは出来ませんでしたがウィギンスは新人賞を受賞します。さらにこの年に闘将ガーネットが凱旋。翌年もドラフト1位で新世代ビッグマン、カール・アンソニー・タウンズを指名し、もしかしたら今年こそはと思わせるもこの年も沈黙、ガーネットはファンに惜しまれつつ引退。タウンズの新人賞受賞がせめてもの救いでした。
 そして今シーズンは弱点であった守備を強化するべく「スパルタヘッドコーチ」トム・ティボドーを迎えて、さらにFAで地味ながら活躍できそうなサポートメンバーを呼び、ファンだけでなくNBAを見ている多くの人が、ウルブズに今年こそはと期待しました。結果、チームにヘッドコーチの指導がうまく浸透せず、前半で点を稼ぐも勝負どころで失速して逆転負けという試合を繰り返す日々と、懸念されていたティボドーの少人数ローテーションで先発メンバーを酷使した代償として現役No.1ダンカーに成長したラビーンが跳躍の命とも言える膝の靭帯を断裂。チームはまたしてもドアマットへと沈みました。
 そして本日、現地アメリカでドラフトが行われていたのですが、朝起きて中継を見ていたところあるニュースが舞い込んできたのです。シカゴ・ブルズというチームのエースでありオールスタープレイヤーのジミー・バトラーとラビーン+去年のルーキーであるクリス・ダン(加えてお互いのドラフト指名権)のトレードが成立したとのことでした。先日から噂はあったのですが、長年トレードでエース級の選手を獲得したことがなかったため実現はしないだろうと思っていたのでまさに「寝耳に水」でした。ラビーンは怪我から順調に回復しているようだったし、ルーキーのダンも来季には芽が出る予感があったため残念な気持ちもありますが、バトラーといえば元々あったディフェンススキルに加えて近年は得点力も向上し、スタミナもあって年齢的にもこれからピークを迎える選手です。トレードの噂が絶えない私が大好きなリッキー・ルビオくんの処遇や控え選手の層の薄さなどいくつか問題はありますが、やはりこう言いたくなってしまうのは私だけではないはず…

「今年こそは!」

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そよ風が知らぬ間に桶屋に届いた話

 みなさんこんばんは。まずはお知らせです。私が所属しているクウチュウ戦の新しいMVが公開されました。

https://m.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=89gss6GtVwQ

セクシーホモサピエンスという曲です。ぜひ覗いてみてください。では本日は小話を1つ。

 昔々あるところに、パウロくんという男の子がいました。高校生の彼は宇多田ヒカルさんという歌手が好きで部屋にポスターも飾っていました。
 大学生になったパウロくんはジャズ研という地下組織に所属することになり、そこで新しく網走という性を受けました。「ジャズ」という音楽に網走くんは魅せられていくのですが、特にその年の夏に見に行ったロバート・グラスパーというピアニストのライヴは鮮烈な印象を彼に与えました。当時グラスパーは従来のジャズにヒップホップをコネクトさせた新しいスタイルを確立し、現代まで続く「コンテンポラリージャズ夏の時代」のパイオニアとして知られていたのですが、網走くんが注目したのはそのバンドのドラマー「クリス・デイヴ」のプレイでした。このクリス・デイヴというドラマーは、モダン・ジャズ史に時として現れる既存の概念を破壊してドラムという楽器を1つ上の次元に引き上げる(しかも多分天然で)、いわば「シンギュラリティ」的存在だったのですが、JAZZのJの字も知らない網走くんはそんなことなど考えもせず、その超人然とした演奏にただただ度肝を抜かれたのです。
 2年という月日が流れ、網走くんは他大学のビッグバンド(大編成のジャズバンド)に誘われて久しぶりに地上へと出ます。そのバンドにコジマくんというピアニストがいました。彼はジャンルを問わず音楽に対して造詣が深く、大学では作編曲を学んでおり、なによりとても良いヤツでした。網走くんは多くのことを彼から教えてもらい、お礼としてクリス・デイヴのことを教えてあげました。
 コジマくんは数年の後に、旧い友人達とともに「Tokyo Recordings」という音楽レーベルを立ち上げます。そこには優秀な若手クリエイターが多くいるのですが、その中で代表を務めるオブクロくんという人に、ある日コジマくんはクリス・デイヴのことを教えたそうです。
 オブクロくんは彼自身も歌手として活動しており、昨年夏に長期休止期間から復活したあるアーティストの楽曲にゲストボーカルとして参加しました。そう、宇多田ヒカルさんです。その「ともだち」という曲でとても素敵な歌声を披露しています。
 その後宇多田ヒカルさんはオブクロくんにいいドラマーがいないかと相談したそうなのですが…もうお分かりでしょう。その時彼はこう答えたそうです。「クリス・デイヴ」と。かくして宇多田ヒカルさんはクリス・デイヴにコンタクトをとり一緒にレコーディングをすることになったそうな、めでたしめでたし。



 知り合いづたいに6人辿れば地上のすべての人達と繋がることができるという話を前に聞いたことがあります。まさかと思っていたのですが、6年越しの奇妙な数珠はこうして続いていったのです。もちろん私はクリス・デイヴはもちろん、宇多田ヒカルさんとも、さらにはオブクロくんとも話したことはありません。それでも、私はこんな可能性のある世界を前にして狭いところで閉じてる場合じゃないと、そう思ったのでした。
 そんな訳で先日数年ぶりにクリス・デイヴの動画を見たのですが、相変わらず何をやっているのか全然わかりません。日々是精進。

いつかのあそこ

 みなさんこんばんは。まず先日のライブにお越しいただいた方ありがとうございます。おかげさまで楽しい時間を過ごすことができました。次回のクウチュウ戦は5月27日下北沢サウンドクルージングです。ありがたいことにコンピレーションアルバムにも収録させてもらっているそうなので合わせてチェックしてみてください。

  

 さて今回も音楽のお話です。矢野顕子さんの作品に「Super Folk Song」というカヴァーアルバムがあるのをご存知でしょうか。そしてこの作品のレコーディング風景を収めたドキュメンタリー映画があるのを。

 矢野さんは自身の楽曲に留まらず他のミュージシャンのカヴァーも多く歌われています。今作はそんなカヴァー曲を矢野さんがピアノ1台で全曲1発録り(曲をパートごとに分けることなく、歌とピアノも同時に録音する―つまりとんでもなく大変なこと)で真正面から真剣勝負をしています。

 映画では矢野さんが普段あまり見せないストイックな姿を見ることができ「その姿勢に頭が上りません」とか「なるほどこういう精神性が上原ひろみと繋がっていたのかな」なんて当て推量や、息抜きにジャズ・フュージョンギタリストのパット・メセニーの楽曲を演奏していると思ったらアルバムの最後の曲がメセニーが矢野さんのために書き下ろした曲で、そこも親交があったのね、とかそんな話をしてもいいのですが、実を言うと細かい内容をあまり覚えていないのです。それは映画の冒頭で矢野さんが演奏していた曲、はちみつぱいの「塀の上で」が流れた瞬間に私の理性が全て吹き飛んでしまったからです。不意打ちでした。スクリーンいっぱいに映る、矢野さんがこの曲を歌い上げるその姿が段々と滲んでいったことはよく覚えているのですが。

 はちみつぱいは私にとって思い入れのあるバンドでして、特に「塀の上で」はその頃の思い出が詰まった一曲なのです。惚れた腫れたって話では全然ないのですが、当時羽田空港にもよく遊びに行っていたので、あの日走った多摩川沿いから空港への道は今もこの曲へと続いているのです。

 戻ることがない時間や失われた場所を思う郷愁。この作品は他の方達の楽曲、詞を通して矢野さんが伝えたい、現代を生きている私たちのためのフォークソングを歌おうとしたのではないでしょうか。そう思わせる一節が歌詞カード内「塀の上で」の解説にあるので引用させて下さい。

 

「この曲を歌い継いでいるのは、もはや、世界に矢野ひとりになってしまったかもれない。羽田が国際空港として華やかなりし頃、その飛行コースの真下に住む鈴木慶一はどんな思いでこの曲をつくったことであろう。名曲が持つ力は時間さえ優に飛び越える。」


 これ以上の言葉は必要ないですね。時間の不可逆性に一石を投じるのは、もしかしたらタイムマシンではないのかもしれません。「Super Folk Song」、もしおみかけした際は手に取って聴いてみて下さい。映画のほうも合わせて是非、ではでは。

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我々にも逃走はないのだ

 来る5月17日、私が所属しているクウチュウ戦のライブがあります。この日はクウチュウ戦としての演奏に加えて「水中、それは苦しい」からボーカルのジョニー大蔵大臣さんを迎え、一夜限りのスペシャバンド「クウチュウ、それは苦しい」としても演奏します。溢れんばかりのユーモアと、そこで開いた心にグッとくるパンチをぶち込んでくるのがジョニーさんの曲の印象なのですが、今回はその溢れんばかりユーモアについて少しだけ。

 ジョニーさんが歌詞の中にたくさんの情報やネタを盛り込んで楽しませてくれるのは一度聞いたことがある方ならお分かりでしょう。でもそれだけではなく当たり前のことや、なんてことない話を改めて言うことによる発見やドラマがあるのも忘れてはいけません。なによりバンド名からして「水中、それは苦しい」ですから。
 そんなジョニーさんのセンスが光る曲の1つに「新谷さん、犬つれて」というものがあります。この曲は新谷さんという人が犬の散歩をしているという至ってシンプルな内容を、極力言葉を削ぎ落とし、少し視点を変えたりずらすことによってその行間に様々な思いを巡らすことが出来るのです。聞いたことない方ぜひ一聴してとりあえず笑ってください。そして私達が何気なくみていた犬の散歩について改めて考えてみるのもいいでしょう。連れているのは人か、犬か。
 というわけでジョニーさんのカリスマ性に退かず、媚びず、省みずの精神で我々クウチュウ戦が真っ向から立ち向かう「クウチュウ、それは苦しい」、クウチュウ戦本編と合わせてお楽しみに。ではでは。


講演詳細


5月17日(水)新宿MARZ
【クウチュウ戦presents「愛の2マンシリーズ・マンスリー×3」第3弾】

w/クウチュウ、それは苦しい(ジョニー大蔵大臣+クウチュウ戦)

OPEN 18:30/START 19:00

ADV ¥2,800/DOOR ¥3,300(+1drink)

e+/ローソンチケット/チケットぴあ


取り置きもあり〼
 

このブログを始めるにあたって

 当ブログをご覧の皆さん、初めまして、もしくはこんにちは。主に都内周辺でドラムを叩いております網走パウロと申します。今はクウチュウ戦というバンドで活動しております。

 さかのぼること半年前、思う所があって当時やっていたSNSを全て辞めてみました。かねてからSNS上での人と人との距離感に違和感を覚えていたのですが、なによりそれを恐れてあたりさわりないことをつぶやいたり書き込んだり、誰それのあれやこれやに日々汚い感情が沸き上がっている自分にほとほと嫌気がさしてしまったわけです。きっと同じようなことを思っている人は他にもたくさんいるのかなと思いますが、私はジャンキー気質なため思い切って全部を投げ出さないとどうにもならなかったのです。

 その後、SNSから解放された私は晴れ晴れとした気持ちで穏やかな毎日を過ごしていました。しかしふと思ったのです。

 

「あれ、どうやってライブのお知らせをすればいいのかしら」

 

インターネット社会云々と今更述べる必要はないかと思うので説明ははぶきます。今日、このインターネットというツールなくして発信する手段なんてほぼ皆無なんですね。それに私はインドア派なのでなおさらです。うかつでした。

 というわけで、ものぐさで大分時間が経ちましたがブログを始めてみたわけであります。元々こうして文章を書くのは嫌いではないので、せっかくだからこれから思うままに色んなことをつらつらと書いていこうと思います。拙い点が多々あるかと思いますがよければたまに覗いていただけたら幸いです。ちなみにネット上でのやりとりで本音を言えない根性無しなので、コメント欄は閉鎖しております。ご指摘、ご感想、文句があれば是非ライブに足をお運びいただいて、終演後にお話しましょう。ついでに演奏も気に入ってもらえたら嬉しいです。ではでは。