アバシリより

音楽、SF、NBA、その他日々の出来事 御用がある方はabashiri.paul@gmail.comまで。

狼たちのエレジー

 みなさんこんにちは。なかなか更新が出来ませんでしたがライブに来てくれた方からブログ読んでいるよと言葉をかけてもらったり、メールでも嬉しいお言葉をいただいたりと、感謝感謝です。メールにはまだお返事出来ていませんがしっかり読ませていただいております。
 まずはお知らせになりますが、私が所属しているバンド、クウチュウ戦が6月14日に1st love album「愛のクウチュウ戦」をリリースしました。我々が示せる「イマ」を詰め込んだ一枚となっておりますのでお見かけの際は是非手に取ってみて下さい。そしてリリースを記念したワンマンツアーを9月に東京、大阪、名古屋で行いますので足をお運びいただければ幸いです。詳細は公式HPでご確認下さい。

 では今回はアメリカのバスケットボールリーグ、超人たちの住むところ、NBAのお話です。昨シーズン歴代最強と言われていたにも関わらず歴史的逆転負けを喫したチーム、ゴールデンステイト・ウォリアーズに現役最高峰の選手であるケビン・デュラントが加入し、ただただその圧倒的強さでリーグを蹂躙してチャンピオンリングを奪い返して幕を閉じた今シーズン。唯一そこに食らいついた「キング」ことレブロン・ジェームズですら「やれるだけのことはやった。悔いは無い」と白旗を上げてしまうほどで、今オフは打倒ウォリアーズに向けた各チームが問答無用のスター選手争奪戦を始めているようです。
 そんな上位層のしのぎの削り合いに全く絡むことの出来ないリーグ下位層のことを「ドアマット(皆に踏まれているという意)」と呼び、中でもなんらかの事情で長年そこから抜け出すことの出来ないチームを一部では「リーグの闇」と表現しています。例えば東リーグの最下位であるブルックリン・ネッツというチームは数年前にピークを過ぎたベテランエース級の選手を二人獲得するべく数年分のドラフト指名権を放出し、結局ベテラン選手達は早々にいなくなり順位も低迷。順位が低い程ドラフトで上位を指名出来るはずがそのドラフト指名権もなくトレードする選手もおらず八方塞がり。先日ついに唯一のエースをトレードし、再建への長い長い道のりを歩み始めました。これは分かりやすい賭けをして失敗したパターンですが、明確な理由も無く、むしろ今年こそは、今年こそはと毎年言われながらもかれこれ10年以上ドアマットから脱却出来ないチームが西リーグにいます。それが私の応援しているチーム、「NBAシベリア」と呼ばれたミネソタ・ティンバーウルブズなのです。
 2004年、ウルブズは「闘将」ケビン・ガーネットに「火星人」サム・キャセールと「悪童」ラトレル・スプリーウェルを加えてプレーオフで西リーグの決勝まで進みました。惜しくもそこでシャック&コービーにカール・マローン、ゲイリー・ペイトンといったレジェンドが加わった名門ロサンゼルス・レイカーズに敗れてしまう(ただこの四人はいまいち噛み合わずファイナルで東の鉄壁デトロイト・ピストンズにコテンパンにされます)のですが、ここからウルブズの苦難が始まります。このシーズンの翌年、サラリーの問題でキャセールとスプリーウェルは退団し2007年にはガーネットも放出、ウルブズは再建へと動きます。
 その後数年は低迷期が続くのですがそこで得たドラフト指名権でケビン・ラブ、リッキー・ルビオといった有望な若手選手に東欧の重戦車ニコラ・ペコビッチやベテランシューターのケビン・マーティンを獲得し新しい体制が整うも、怪我人が続出しチームも噛み合わず。ある年にはどんなに勝っても同じ数だけ負ける「5割の呪い」にかかり煮え切らないシーズンを送った末に最終戦で勝てば5割復帰のところを見事に敗戦。オチもつけられずプレーオフももちろん出場出来ず。
 そうこうしている間にエースのケビン・ラブが不満を爆発させ、トレードで放出することになったのですが、見返りでやってきたその年のドラフト1位選手のアンドリュー・ウィギンスと正規のドラフトで指名した「ダンクモンスター」ザック・ラビーンといったルーキー達がチームに活力を与えました。もちろん1年目で結果を出すことは出来ませんでしたがウィギンスは新人賞を受賞します。さらにこの年に闘将ガーネットが凱旋。翌年もドラフト1位で新世代ビッグマン、カール・アンソニー・タウンズを指名し、もしかしたら今年こそはと思わせるもこの年も沈黙、ガーネットはファンに惜しまれつつ引退。タウンズの新人賞受賞がせめてもの救いでした。
 そして今シーズンは弱点であった守備を強化するべく「スパルタヘッドコーチ」トム・ティボドーを迎えて、さらにFAで地味ながら活躍できそうなサポートメンバーを呼び、ファンだけでなくNBAを見ている多くの人が、ウルブズに今年こそはと期待しました。結果、チームにヘッドコーチの指導がうまく浸透せず、前半で点を稼ぐも勝負どころで失速して逆転負けという試合を繰り返す日々と、懸念されていたティボドーの少人数ローテーションで先発メンバーを酷使した代償として現役No.1ダンカーに成長したラビーンが跳躍の命とも言える膝の靭帯を断裂。チームはまたしてもドアマットへと沈みました。
 そして本日、現地アメリカでドラフトが行われていたのですが、朝起きて中継を見ていたところあるニュースが舞い込んできたのです。シカゴ・ブルズというチームのエースでありオールスタープレイヤーのジミー・バトラーとラビーン+去年のルーキーであるクリス・ダン(加えてお互いのドラフト指名権)のトレードが成立したとのことでした。先日から噂はあったのですが、長年トレードでエース級の選手を獲得したことがなかったため実現はしないだろうと思っていたのでまさに「寝耳に水」でした。ラビーンは怪我から順調に回復しているようだったし、ルーキーのダンも来季には芽が出る予感があったため残念な気持ちもありますが、バトラーといえば元々あったディフェンススキルに加えて近年は得点力も向上し、スタミナもあって年齢的にもこれからピークを迎える選手です。トレードの噂が絶えない私が大好きなリッキー・ルビオくんの処遇や控え選手の層の薄さなどいくつか問題はありますが、やはりこう言いたくなってしまうのは私だけではないはず…

「今年こそは!」

広告を非表示にする